【運転免許情報流出対策】大切な名義を守るために。個人で今すぐできる「信用情報機関への本人申告」のススメ
こんにちは。相模原市のふちのべ行政書士事務所です。
先日、国内最大手のカーシェア・時間貸駐車場を運営する企業において、運転免許証を含む会員情報が第三者に取得されたという、非常にショッキングなニュースが報道されました。今回の情報流出の規模は、退会者なども含めて最大約660万件(約660万アカウント)にのぼると発表されています。「660万件」と言われてもピンとこないかもしれませんが、現在、日本国内で運転免許を持っている人は約8,000万人です。つまり、「日本の免許保有者のうち、およそ12人に1人」が対象になり得るという、とてつもない規模の事件なのです。学校の1クラス(35人〜40人)であれば、クラスの中に3〜4人は該当者がいる計算になります。そう考えると、決して他人事ではない、非常に身近な危機であることがお分かりいただけるかと思います。
さらに恐ろしいことに、この中には、氏名や住所、生年月日だけでなく、会員登録時に提出された「運転免許証の画像データ」そのものまで含まれているという点が非常に深刻です。
また、この企業はカーシェアリング・時間貸駐車場で国内シェアNo.1の企業ということもあり、地域のみなさまの中にも日常的に利用されている方が多く、「もしかして自分の免許証画像も流出してしまったのでは……」と大きな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
運転免許証の画像データがそのまま悪意ある第三者の手に渡ると、本人になりすまして勝手にクレジットカードをオンラインで申し込まれたり、ネットローンを組まれたりする「名義冒用(めいぎぼうよう)」の二次被害に遭うリスクが跳ね上がります。
そこで今回は、万が一に備えて、個人の力で今すぐ打てる強力な先手防衛策「信用情報機関への本人申告」の手続きについて、ステップバイステップで分かりやすく解説します。
以前の記事でもご紹介した「3つの信用情報機関」
当事務所の以前の記事『亡くなった家族に借金はある?安心な相続のために『信用情報の開示請求』を』では、亡くなられたご家族の借金を調べるための「開示請求先」として3つの機関をご紹介しました。
実はこれらの機関には、自分の情報に「免許証のデータが流出したので、名義の悪用に注意してください」というコメントをあらかじめ登録できる「本人申告制度(JICCは不正利用防止の届け出)」という仕組みがあります。
ここに登録しておくと、悪意ある第三者があなたになりすましてカードやローンを申し込もうとした際、審査を行う金融機関がこのコメントに気づき、本人確認を通常より厳格に行うため、不正契約を未然に防ぐ効果が期待できます。
それでは、3つの機関それぞれの詳細と手続きを見ていきましょう。
1. CIC(シー・アイ・シー)への本人申告
- 有効な対象先: 主にクレジットカード会社、信販会社、携帯電話会社など
- 費用: 1,000円(消費税込み)
※お支払い方法はPayPay、楽天ペイ、クレジットカード(3Dセキュア2.0対応)、キャリア決済が利用可能です。
申告ステップ(インターネットの場合)
- 受付番号の取得(※最重要ポイント):
現在クレジットカード等の契約で利用しており、CICに登録されている電話番号から、指定のナビダイヤル(0570-021-717)に電話をかけ、音声ガイダンスに従って「受付番号」を取得します。(※別の電話からかけると、この先の手続きでエラーになります。取得した番号の有効期限は1時間です) - 専用ページでの入力:
CIC公式サイトの本人申告専用ページ(リンクしてます)へ進み、利用規約に同意のうえ、ステップ1で取得した「受付番号」と「その電話番号」を入力します。 - 認証コードの取得とお客様情報の入力:
画面の指示に従って氏名・生年月日などの必要事項を入力します。PayPayやキャリア決済等の場合は、スマートフォン宛てにSMSで届く「認証コード」もここで入力します。
(※漢字氏名や住所はCICの登録データから自動取得されるため変更できません。現住所と異なる場合は郵送手続きが必要です) - 利用手数料の決済・登録完了:
選択した決済手段で手数料1,000円を決済し、「確定」ボタンを押すと登録が完了します。登録された本人申告情報は、登録日から5年間有効です。登録完了の通知メールが届くので確認しましょう。
2. 全国銀行個人信用情報センター(KSC)への本人申告
- 有効な対象先: 主に銀行、信用金庫、信用組合など
- 費用: 500円(インターネット申告の場合。クレカ・PayPay・キャリア決済等に対応)
申告ステップ(インターネットの場合)
- メールアドレスの登録: 公式HPのインターネットによる申告手続(リンクしてます)の一番下から手続き用のメールアドレスを登録します。
- お申込情報の入力: 氏名や住所など、マイナンバーカードの電子証明書と一致する情報を入力します。
- オンライン本人確認: スマートフォンとマイナンバーカード(公的個人認証)を使い、 web上で本人確認を行います。
- 手数料のお支払い: 案内されたURLから手数料500円を支払います。
- 登録完了: センター側で登録が完了するとメールで通知されます。
3. JICC(日本信用情報機構)への「不正利用防止の届け出」
- 有効な対象先: 主に消費者金融会社、流通系・銀行系カード会社など
- 費用: 700円(消費税込み)
※お支払い方法はクレジットカード、携帯キャリア決済が利用可能です。(※iPhoneから申し込む場合、キャリア決済は利用できないためクレジットカードが必要です)
申告ステップ(スマホ申込の場合)
- アプリのダウンロード:
スマートフォンでJICC専用の「スマホ開示アプリ」(リンクしてます)をダウンロードし、トップページで「本人申告コメントの申込」を選択します。 - 本人認証の選択(どちらか一方):
- ①「本人のクレジットカード」と「カード会社に届出済みの電話番号からの発信」による認証
- ②「本人確認書類2点(運転免許証やマイナンバーカード等)」をアプリで撮影して送信する認証
- お客様情報の入力:
画面の指示に従って、氏名、生年月日、住所、連絡先を入力し、名義悪用防止などの申告コメントを選択・入力します。 - 手数料の支払いと完了:
決済画面にて手数料700円を支払うと、即日〜2日程度(土日祝等を除く)でアプリとメールに登録完了通知が届きます。登録内容は5年間維持されます。
ご注意ください:本人申告は「万全」ではありません
これら3つの機関に本人申告を登録することは非常に強い抑止力になりますが、残念ながら100%完璧に不正を防げるわけではありません。
信用情報機関はあくまで「審査の参考となる資料」を金融機関に提供する立場であり、最終的に契約を承認するかどうかの「与信判断」は、それぞれの加盟会員(各金融機関やカード会社)が独自に行うためです。また、信用情報機関へ照会が行われないような「一般的な預金口座の開設」や、信用情報とは関係のない「スマホのSIMカードのみの不正契約」などには効果が及びません。
そのため、本人申告を行った後も、
- 身に覚えのない郵便物や不審なメールが届いていないか
- クレジットカードの利用明細に不審な請求がないか
を定期的にチェックする習慣を徹底することが何より大切です。
大切な個人情報と、ご家族の安心を守るために
前回のブログでご紹介した「亡くなったご家族の相続調査」でもそうですが、個人の信用情報は、私たち現代人の生活やライフプラン(マイホームの購入、教育ローンなど)に直結する非常にデリケートなものです。
今回のニュースを受けて、「自分の名義が知らないうちに悪用されたらどうしよう」と夜も眠れないほどの不安を抱えている方もいらっしゃるかと思います。「あのとき対策しておけばよかった…」と後悔しないためにも、タイムズの件でご自身の免許証情報が対象になっている可能性がある方は、早めの「本人申告」をおすすめいたします。
もし、「自分でインターネットから手続きをするのが難しそう」「書類の準備や書き方がよく分からない」という場合は、当事務所がお手伝い(書類収集や手続きのサポート)をさせていただくことも可能です。ご不安なときは、行政書士にお気軽にご相談ください。
うれいのない毎日のために、地元相模原の皆さまに寄り添ってしっかりサポートさせていただきますので、いつでもお気軽にご相談くださいね。
それでは、また。
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