自分でできる！？スイスでのシェンゲンビザ（査証）申請方法手順

2025年5月29日 2025年5月30日

ふちのべ行政書士事務所

こんにちは。相模原市のふちのべ行政書士事務所です。

　今回は前回のイギリスとその次のフランス（シェンゲン）、またその次のアメリカに引き続き、日本に住む（在留）会社役員の外国人（籍）の方が、スイスで開催される展示会に出典するための商用/会議出席（for Business/Conference）のシェンゲンビザ（査証）をスイスへ申請し取得するお話です。
　以前の記事の繰り返しになりますが、日本（人）のパスポートは世界最強と言われ、199カ国・地域へ事前のビザ申請なしで渡航できます。ですので、日本人の方が観光目的で日本でスイスのビザ申請をする機会はあまりないかと思います。その意味でもこのスイスビザ申請体験談は貴重です。
　本投稿は、2025年5月現在の情報です。将来にわたり変更があることおよび申請の結果を保証するものでないことをご承知おきの上、お読みくださいませ。

　やるべきことをブレイクダウンすると大まかに次の４つです。
１．オンラインで申請書の作成
２．必要書類の収集
３．収集した必要書類と申請料金を現金書留（！？）でスイス大使館に送付
　　（今回は郵送申請ですが、面接が必要な場合はこの時点でスイス大使館に訪問予約をして必要書類を持って予約日時に訪問します）
４．ビザ付きのパスポートの受取

１．オンライン申請書の作成
　まずは申請に使う申請書そのものの作成です。言い換えれば、この節「１．」はまだ「申請」行為ではありません。このページにたどり着くのが一苦労です。なぜどの国も申請書ページが分かりづらいのでしょうか・・・？
https://www.swiss-visa.ch/ivis2/#/i210-select-country

　上記のリンク先のウェブサイトで作成します（2025年5月14日時点）。
プリダウンリストで居住国（ご自身の国籍ではありません！）「Japan」を選択して、「Weiter」で進みます。次の画面も「Online-Antrag」で進みます。
　次の画面で「Name」、「Vorname」、「Geburtsdatum (tt.mm.jjjj※日月年の順ですのでご注意）」、「Telefonnummer」、「E-Mail-Adresse（2回）」、「Bitte geben Sie die Zeichen (in Grossbuchstaben) ein, die auf dem Bildschirm erscheinen.（画像認証をすべて大文字で入力※激ムズでず）」をすべて入力すると、入力したメールアドレスあてにオンライン申請のリンクの記載されたメールが届きます。48時間以内にアクセスせよとのことでです。

　メール内のリンク先の「Application registration」に飛んだら、「Weiter」で進みます。
　次に「Lokale Speicherung（ローカルストレージ）」の説明画面に行きます。「お使いのデバイスではデータのローカル保存が可能です。ローカルストレージを使用すると、中断した後でもデータを失うことなく続行できます。～以下略～」と続きます。
「Wollen Sie die lokale Speicherung Ihrer erfassten Antragsdaten zulassen?（ローカルストレージを許可しますか?）」に「Ja」で回答して進めましたが、どうやら別のPCからアクセスするとデータは保持されず、同じPCからのアクセスでも回数制限があるように感じます。
つまり別のPCからアクセスしたら作り直しに、それを教訓に同じPCで断続的に進めたら10回目の中断ぐらいで白紙になりました・・・。環境依存でしょうか？

　「Lokale Speicherung（ローカルストレージ）」から先は、どの国もほぼ同じで個人情報をひたすら入力していきます。　途中で気になる注意点としては、以下の２つです。
　・以前にシェンゲンビザを取得したことがある場合はその「取得日」と「ステッカーナンバー（国別の略字アルファベット3文字と数字）」を入力します
　・ホテルなどの滞在先の情報を入れないと先に進めません。言い換えればホテルの場合は先に予約をしてから申請する必要があります
　最後まで入力すると申請書が送信され、プリントすることができます。申請日と名前を該当箇所にサインします。

　そして、入力が完了すると、「オンライン申請IDの記された件名」の電子メールが届きます。このメールに、大使館訪問のアポイントメント取得のための予約システムのURLが記載されています。予約は激混みで、もし面接が必要な場合は、申請者様の希望する納期での取得は不可能でした。
　このメールには併せて、「If you have already registered valid fingerprints within the last 59 months, please check the homepage of the responsible representation to see if personal appearance is necessary before booking an appointment.（過去59か月以内に有効な指紋をすでに登録している場合は、予約する前に、ホームページで個人的な外観が必要かどうかを確認してください。）」とあります。
そしてホームページには「If your fingerprints have been collected within the last 59 months for a Schengen visa, you will not have to give new fingerprints for your next visa application and personal appearance is not necessary. （過去59ヶ月以内に指紋採取を済ませている場合は、次回のビザ申請時に新たな指紋採取は不要で、本人の出頭も不要です。）」とあるので今回は郵送申請にしました。
→この節「１．」で取得するもの：申請書を印刷

２．必要書類の収集
　郵送申請のため、以下の書類を集めました。
・申請書に日付名前の記入（「１．」で取得）
・紙の証明写真：1枚（5cmx5cm、6ヶ月以内に撮影した背景白のカラー写真）
・現在有効なパスポート（前回取得したシェンゲンビザが貼られているパスポート）
・在留カード両面のカラーコピー＋その仏訳書面：各１枚
・会社登記簿（全部事項証明書）＋その仏訳書面：各１枚
・会社のレターヘッドのある声明文（経済的保証に関する言及を含む）：１枚
・個人の銀行通帳のコピー（表紙、個人情報のページ、直近３ヶ月分が記録された全てのページ）
　＋その仏訳書面
・会社の銀行預金通帳のコピー（表紙、会社情報のページ、直近３ヶ月分が記録された全てのページ）
　※これは追加で求められたので仏訳しませんでした。
・航空券の予約のコピー（英語）：１枚
・ホテルの予約のコピー（英語）：１枚
・シェンゲン協定の旅行医療保険（最低保障金額30,000ユーロ：英語）のコピー：１枚
・英文旅程表（交通手段、宿泊場所、目的地などを記載します）：１枚
・申請費用：14900円の現金
・返送先（自分の住所など）を宛先に記入したレターパックプラス（赤）：1枚

３．収集した必要書類と申請料金を現金書留（！？）でスイス大使館に送付
　角２サイズの封筒に『２．必要書類の収集』のすべてを入れます。レターパックプラスは二つ折りにします。現金は長形3号封筒に入れます。
　宛先は日本語でのスイス大使館の宛先に加え「Embassy of Switzerland Visa Section」と英文で付け加えました。
　郵送方法は現金書留です。現金書留が久しぶりすぎて驚きました。郵便局の窓口で角２サイズの封筒のままで送れます。現金書留専用封筒ではない今回のような場合は、窓口で角２サイズの封筒に「封緘」をしますので、ご自身の印鑑を持っていきます。

４．ビザ付きのパスポートの受取
　スイスでのシェンゲンビザ申請の処理時間は15日となっています。
・５月１日午後に依頼者さまが必要書類をスイス大使館に送付
・５月19日に依頼者様からビザ付きのパスポートが到着したとの連絡をいただきました
※受取の連絡いただいたのが１９日なので、依頼者様のお手元にはもっと早く届いていたかも知れません。

　
　日本に住まう外国籍の方をはじめとして日本人の方でも、これを読まれてもまだまだスイスのビザ申請にご不安があるという方向けに、申請代行ではありませんが、申請に関するご支援という形で業務を提供いたします。

　その際は、ぜひお早め、できればビザ取得希望日の４ヶ月前くらいにご連絡ください。本文中で述べましたスイスをはじめ、最近ではフランス、ドイツ、イタリアもご相談をいただきましたが、大使館訪問の予約がいっぱいでご希望ビザ取得日に対する予約が取れずと無念な結果になってしましました。一方でフィンランドは比較的空いていて早く対応いただけるなどの情報もありました。

それではまた。